73期470ヘルムスマンの橋原航志郎です。
長いようで短かったヨット部生活が終わりを迎えました。最後にこの3年半を振り返ります。
僕にとってヨットとは大学生活の全てだったように思います。
生活の根幹がヨットにあり、それに付随してその他のことが決まっていくそんな暮らしでした。
ただ最初からそうだったわけではありませんでした。ヨット部に入った理由は、先輩たちの雰囲気が良かったからと試乗会で乗ったヨットの爽快感に感動したからです
長野県出身の僕にとって海というものは、日本は島国であるというのを忘れるほど生活から程遠く特別なものでした。
そんな人が魅力的な先輩方と初めてヨットに乗ったらそれはもう入るしかないでしょう。
最初の頃は同期が多く入ったこともあり、ディンギーに乗れない日や乗れても1/4というのが普通だったのですが、70期が引退してからは1/3や半日乗ることが増えていきました。最初あまり乗れないこともあって、短い時間で最大効率で上手くなるにはどうしたらいいのかを同期の中で1番考えていたので抜きん出たのだとおもいます。ヨットは3年半もあるから1年の時はまだあと3年もあるからと思っていると間違いで、先輩がいなくなると急激に練習の質が落ちます。理由を話していると長くなるのでやめますが、イメージは先輩との練習ははぐれメタルやメタルスライムと戦っているようなもので経験値がどんどん貰えます。その後に、後輩や同期となるようになるとスライム倒した時くらいの経験値みたいに成長してる実感があまり湧きません。(自分が上手くなっているのもありますが)なので、このゴールデンタイムをいかに取りこぼさなかったかが重要です。
ヨットというものは確定要素が少ないので最適解を見つけ出すのが非常に困難です。幼き頃からやっている人は経験や感覚でなんとなく最適解に近しいものがわかるのでしょうが大学から始めた人はその域に達する前にだいたい引退してしまいます。なので、経験者を倒したいと思っている人はいかにはやく最適解に近しいものを見つけられるようになれるかが大事です。才能が飛び抜けてある人以外はただただ乗って練習するだけではそこに辿り着けないので陸上で知識を蓄えて補いましょう。そこに辿り着くまでのやり方は人それぞれ合っているものがあると思うので上手い先輩なんかにきいてやり方のパターンを増やしておくのはいいことかとおもいます。
脈絡もなく振り返っていると先代主将の引退ブログの量みたいになってしまい、後輩がブログの文長すぎるから見るのやめよってなりかねないので最後にヨットやり続けるメリットを挙げたいとおもいます。
メリットその1は自分を知れるということです。人は極限状態だと本性を表すといいますが、ヨット部も2パターンの極限状態に陥りがちです。日々蓄積されていって追い込まれるパターンと海上で危ない時の2つです。この2つのどちらかはだいたいのヨット部員は経験するんじゃないかとおもいますが、そこで自分の行いを振り返ってみると新たな自分が見えてとても面白く、素晴らしいことです。経験しましょう。
その2はいろんな経験できるということです。その一と若干被ってなくもないですがこれから必要とされるであろう社会人や研究室、人の付き合いにおいて役立つことを経験できます。抽象的ですが本当です。認識するかどうかは人それぞれですが、、、
その3は自然の素晴らしさを知れるということです。
自然は中途半端な気持ちで挑むと時に大変取り返しのつかないことになり得ます。自然に全身全霊で挑むことで得られる爽快感があります。これは自然を肌身で体験している人にしか感じれません。ある人は危険な山登りに何度も挑みますが、自然に魅入ってしまったのでしょう。かくいう私も人のことは言えない体になってしまったのですけどね。
あと100個くらいあるのですが、ここらへんにしておきます。
最後にヨットをやり続けるという奇跡にも近いようなことができたのは決して現役のみの力ではなくOBOGの皆さんや、顧問の山神先生、都立大学、両親のご支援あってのことです。
この場を借りて、深く感謝申し上げます。
東京都立大学73期ヨット部員として大変幸せでした。
引退ブログ 橋原航志郎
